写真の必要な部分だけをカットしたり、被写体と余白のバランスを整えたり。「トリミング」することによって、写真の印象や仕上がりが変わります。フィルムで撮った写真はあまり加工するのが好きではないので、普段は若干色直しをしたりする程度なのですが、標準レンズで遠くのものを撮ったときや、望遠でも遠かったものをさらに近づけたいときなどに、被写体をより大きくできたり、構図バランスを整えたりできるので便利です。
この写真はNikon F4sに200mmの望遠で撮ったのですが、ウエストレベルファインダー(DW-20)を付けていたので、遠くの動く被写体を探すのに必死で(笑)、飛行機がファインダー内に入った時に何も考えずにシャッターを切りました。写真としては色も微妙かもしれませんが、個人的には好きな色合いだったので、ichigoichieにアップしようと思い、ただバランスが悪かったのでトリミングを行いました。
右下の横長の写真がオリジナルで、飛行機がもう少し右にいたらこのまま出していたかもしれません。飛行機は相当小さいですが・・・。次に、雲が印象的だったので、雲をフィーチャーしつつ、空の大きさを強調するために縦位置にしたものを作りました。この方が横位置よりも好きでしたが、今度は飛行機は旅する乗り物なのに、左の余白が少なくなったことで動きが狭まった気がしました。
で、最終的に正方形にしてみようと思って、完成したのが右上の写真です。もともとスクエアフォーマットが好きということもありますが、この3枚の中では一番しっくりきました。
完全に感覚でやってしまってますが、撮る瞬間に表現しきれなかったフレーミングも、トリミングでどうにかなる場合も多いと思いました。